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静かなカフェや新幹線のなかで、誰かが叩いているキーボードの小さな音が気になってしかたない、というような経験をされたかたも多いと思います。

人の耳は、どんなに小さな音であっても、ある周波数を捉えたら、ずっとその音を無意識に意識してしまうという癖がある、というのが、解剖学者の養老孟司先生のご意見です。

この「脳の癖」を一般化して、養老氏は『バカの壁』シリーズを大ヒットに導いたとも言われています。

視覚にも癖があり、たとえば以下の動画のようなトリックアートを見ることで、自分の脳の癖を客観的に知ることができたりします。

 

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このような3人のシルエットの女性がぐるぐる回り続けている動画です。

女性は、右回転しているのか、左回転しているのか? どっちに見える? 最初は右回転に見えたけれど、あるときから左回転に見えた……というような問いかけと感想が、ネット上にたくさんあります。

時計回りに見える人は右脳派であり、直感力、イメージやひらめき で考える人。

反時計回り に見える人は左脳派で、論理的な思考や計算など、いわゆる理屈で考える人……というような説もあります。

ただ、養老先生は「自分の脳の癖を知っているということだ大事」だと言います。

今や死語になった「原理主義」という言葉は、その本来の意味を超えて、ある特定のものを(ことを)信じる、という意味で今でも使われており、養老先生は、夢を信じて! とか、自分の信念を曲げないで猪突猛進! というところから、人類の平和が危うくなってくることもある、と説きます。

つまり、自分が信じているものを、「ホントにそれを信じていいんだろ~か」と、常に客観的に見ることで、無用なトラブルを回避することができる、ということでしょう。

トリックアートの女性が右回りに見えたから、私は右脳派でアーティスト体質ね! な~んて悦ぶのもいいと思いますが、自分の脳の癖――考え方の癖を知るのに有効なものが、トリックアートなのかもしれません。

自分の脳の癖を知っていると、カップルでケンカ……ということも、当然、回避することが可能になりますよね!?

 

Photo by DVIDSHUB Youtube

 

(ひとみしょう)

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ひとみしょう
作詞家・コピーライター・広告プランナーを経て、専業文筆家に。小学館 『Menjoy!』 での連載を経て、『ANGIE』初代編集長に就任(14年7月まで)。コラムの受賞歴多数。現在、連載9本を抱える。