今月あなたは何枚の写真を撮影しましたか。
デジカメやスマホなどを使って、写真や動画撮影を楽しむ人は多いでしょう。旅行やお出かけなど、特別なシーンでなくても、日常風景を撮影することも増えました。
レストランで注文した料理、今日のコーディネート、お気に入りのネイル、傍らの友人、夕食の一杯などなど。
デジタルツールを使えば、フィルムの残りを気にすることなくシャッターを押すことができます。数えてみれば月に100枚を超える写真を撮っているかも、という人もいるかもしれません。
こちらの画像はエマ・ワトソン演じるハーマイオニー・グレンジャー。
出典:YouTube
エマと言えば、ハリー・ポッターシリーズで世界的人気女優となり、今では知らない人はいないというくらい有名です。知的な目の輝きが本当にステキですね!
でもよーく見てください。何か気づくことはないでしょうか……?
実はこの画像、写真ではなく、絵、なんです。
今にも瞬きしそうな瞳、ふっくらとして温かそうな頬。何時間もかけて人の手だけで描かれた絵は、写真のような透明感や奥行を備え、見る人を驚かせずにはいられません。
一口にただ絵を描くといっても、物の形を捉える視覚認知機能をはじめ、腕や手、指先を動かす運動機能、そして色彩感覚、芸術的感性、表現力などが必要であり、これらすべてを統括するブレーン、すなわち脳の中では目まぐるしいほどのスピードで情報処理が行われています。
しかも作者・Heather Rooneyの筆先は寸分の狂いもなく、どこに何があるのかすでに知っているかのように、ハーマイオニー・グレンジャーを形作る線や色をぴたりと当てていきます。
デジタル機器はすごいけれど、それ以上にやっぱり人間ってすごい!
そう思わずにはいられません。
(内野チエ)